花



超絶スゲエ映画!
何かスッゲエ映画らった。
1年ぐれえ観て来た新作映画ん中で断トツ!他の映画が全部吹っ飛んじまったみてえな。

原作・壇一雄/大林宣彦監督作品・戦争3部作

花筐 HANAGATAMI

★第72回 毎日映画コンクール 日本映画大賞、美術賞 2部門受賞!

★第91回 キネマ旬報ベストテン2位!

花


◆際立つキャスティング
物語の軸はの、窪塚俊介満島真之介長塚圭史矢作穂香山崎紘葉門脇麦常盤貴子の7角関係が進んで行くと言った方がいんがろか。
この7人の描き方がの、余りに絶妙で目を見張るがあて。 それぞれが、それぞれの個性を発揮し、存在感を焼き付けるがいの。
窪塚は主人公となっが、語り部ともなるが。

彼らの世界を取り囲む外界、いわゆる脇としてはの、柄本時生村田雄浩武田鉄矢入江若葉根岸季衣池畑慎之介白石加代子、高嶋政宏等んが。
物語を和らげてくいるがあよ。 これがまたの、頗るいいがあて。
だっけん、上手く、巧みに組み合わさいたキャラクター、キャスティングが際立ってがいの。

高嶋政宏は、『この空の花 長岡花火物語』『AKB48:So long!MV(64分版)』の、またあのハイテンション超全開で、クスクス(笑)となっちまうねかの。
いや、それが、待ってましたあ~って感じで、スッゲエ楽しいがあけどの。
これは最早定番があねか。


7角関係の中では、個人的にはの、満島、長塚の存在感は印象深いて。

両者とも初めて観さしてもろたがいの。 殊に後者は、こんげん役者らったがあかと。
今の日本において、とても稀有な存在らねえがかなと感ずる程、異色な雰囲気に飲み込まいたすけ。
大林監督はホント、人をよお~く観てるて。
彼の存在は物語において、かなりのウエイトを占めてる、引き締めてるいの。

花


◆音楽モンタージュ
音楽は、お得意とするモンタージュ効果で進行し続けるがいの。
『野のなななのか』『この空の花 長岡花火物語』は、全体的に葬送曲の印象があるがいの。
それをの、漂わせてると自分は考えるが。
でもまたの、そこにの、とても耳に残る流麗なメロディーがあって、それは芽吹き、生、再生を予感させるがあて。

『花筐』のテーマ曲ともなってると思わいる、クラシック曲(バッハ)は、よく耳にするもの。
そいで思い返したがあけど、満月がシンボリックに映り込むがあろも、その共通性での、フランス映画『ゴダールのマリア』が浮かんだがいの。
この作品も、そういや同曲を使用してて、月と女性をかけてたがあよ。
その雰囲気が何ともいくて。綺麗のが。
好きな映画らったなあ~

とは言え、ゴダールでもねえ、清順でもねえ、寺山でもねえ、フェリーにでもねえ(何か、テレビもねえ、ラジオもねえの吉幾三の歌みてえになっちまったねかの。どうでもいいがあけど)やっぱのお~ A MOVIE 大林映画になってるすけ。


◆死生観による境地!?
映像芸術面は、語り尽くさいてると思うろも、大林監督のいつもの如くの独特な世界らすけ。
ただやっぱりの、ここで思うんは、余命宣告を受けた大林監督の立場んが。
その強い死生観、生と死の狭間に置かれた自身の観る世界ということらこての。
そこが凄味を感じさせるとこんがねえか。

それを練り上げる舞台で、どっか異国の地でもあっかのような九州・唐津(佐賀県)が不可欠らったがろうかも。
そう思えたいの。

『花筐』の7角関係の世界に引き込ませてんのが、脚本、カメラワーク、演出、編集の緻密さらと思うて。 細けえ~ ここにの、驚くがねえろかの。
余命宣告を受けてる中で、よくぞまあここまで追い求め、手を抜かず描出しているパワーに、いやいや、生きてる、息づいてると言った方がいいがねっかな。
それも、鮮明に、真新しく。
それって一体何なんか。 境地!?

大林作品群を観続けて来たもんにすっと、それら集大成と取れるシーンが垣間見れっかもしんねえて。
『いつか見たドラキュラ』『HOUSE』『時をかける少女』…
どっかといや、初期の実験性のたけえ映画の断片らろか。
厭世感といったもんじゃねえがあて。そう思ういの。
むしろの、元に戻る、素に戻る。 そいがねっか。
ファンとすりゃ、そこにも驚かさいると思うがあて。
だっけん、クライマックスは、『HOUSE』のそれと被るが。重ないるが。

ほいで、このイメージの源はの、大林監督の心の中にあったがらと。
殊に衝撃を強く与えた第二世界大戦の戦時下に。
それが複雑に絡み合って、独創性溢れる映像イメージを生み出して来てるがらなと。

不謹慎な話らかもらけど、戦争反対を標榜する大林作品の世界には、そこで生きる人の哀しみ、憎しみ、可笑しさ、愛おしさ…が、一際色濃くなるてことんが。

人として、人間として。 不思議な感覚らこての。
恰も美しさが、そこから放たれてるかの如くにの。 儚い美くしさ。
常に大林監督は、それを求めてるかのようにも見えて来るがあて。
この現世においても。

例え、戦争の影があっても、その時代全てが否定さいるもんらねえろう。

そこにはそいなりの青春時代があってしかるべきで、それらっても、輝きを放ってたはずらろうから。


◆2度と取り戻すことが出来ない儚い時間
しっかし、なぜにこんげんに感涙していたがあろっか。
先に観た、『8年越しの花嫁』も、そいはそいでグッと来たろも全く違うもんらて。
涙に咽ぶ?涙に暮れてゆく?とてつもねえ最果てに… その表現が妥当かもらな。

あんげん時代に生きてた訳らねえすけ、自分にしてみりゃ、どうしてもの、幼少期、青春期が蘇っが。
ああいった時間をもっと大切に、もっとじっくりと観て、考えて生きるべきらったなあ~と、そう思わせてくいたかのような。
そこにの、泣けて来たがあかもしんねえな。
もうぜってえ取り戻すことなんか出来ねえ、今になって、改めて気付くあのすっげえ貴重な時間をさ。その切なさにらこての。
たぶん、誰もがらねえろかの。

どっか、全編読んでねえろも、マルセル・プルースト著『失われた時を求めて』や、映画しか観てねえろも、エミリー・ブロンテの世界、あと、全作読んでねえろも、ドストエフスキーの世界?も彷彿として来っような。


◆アメリカ映画と黒澤映画への敬意
あとの、大林監督は、前述のようにの、『嵐が丘』や、『風と共に去りぬ』…といった往年の名作アメリカ・ハリウッド映画も称賛してんのが伝わって来っような。
殊に戦後の日本に大きな影響を与えた映画にの

どっちかと言えば、映画の基調に感じんのは、そういった映画のゴージャスな感覚、作りじゃねえがろっか。


戦時は敵国で、大林監督のホームタウン、広島に原爆を落としたアメリカの、その絢爛豪華な夢の憧憬の世界の映画に触れた時に感応した、軍国少年だったとも語る大林監督の心の内はどんだけ複雑に推移したがあか。

黒澤明監督への敬意んがあろか、オマージュ?
満島真之介の存在がの、黒澤映画のキャスティングみてえな雰囲気があっが。
どっか、若かりし頃の三船敏郎、仲代達也のような。
武田鉄矢の往診医役は父像なんらろうか。
この場合、志村喬のイメージなんかもしれねえな。『酔いどれ天使』のの。
兵隊の行進のイメージは、『夢』が根底にあっがねっか。


◆必見の戦争3部作!
そいと、戦争3部作の共通項はの、柄本明繋がりの息子・柄本時生や、窪塚俊介、山崎紘葉、常盤貴子、村田雄浩、入江若葉、根岸季衣、細山田隆人、片岡鶴太郎、高嶋政宏、品川徹…の配役らろうな。
12/8の真珠湾攻撃で太平洋戦争が始まるのもそうらな。
締めくくりは、あの耳に深く残るドーンの効果音。


ドーン


ぜひ、オススメらいの!これは必見らて!
Tジョイ長岡(新潟県長岡市)で、まら上映中らすけ、お見逃しなく!


★大林宣彦監督・講演 映像[長岡リリックホール]




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ほんじゃね。 

平成30年1月30日


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